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「成長の限界」 ・・・ 必ず来る危機 [ソノ他]


成長の限界-ローマ・クラブ 人類の危機レポート / ドネラ H.メドウズ
1.My Review Rank : ★★★★☆ + 超ロング・セラー本
2.Published Data : ¥1680, 203Page,ダイヤモンド社,’72/05
3.Review Point : 中国・インドの急成長による資源のガブ飲み を引き金にして、石油を始めとする各種金属類の高騰が著しい.
 しかし、今から30年以上も前に、「地球は有限であり、幾何級数的に増加する人類皆を幸せにするだけの資源は持たず、成長の限界がやってくる」と警告したのが本書.
 MITでの研究・検討結果をまとめたものだが、今後、人類に訪れると思われる危機の要素とその相互作用を把握するモデルを作成し、前提を種々変えながら、将来の危機の様相と回避する方法を検討している.
 30年以上も前の1972年に書かれたとは思えない 各種数値の精度の高さ(世界の人口増加予想はピッタリ)に驚く と共に、結果的には30年もの間、 「発展途上国の人口爆発」などに全く効果を上げられなかった人類の愚かさ も感じる.
 足元、先進国は資源の確保に躍起となり始め、米国の石油利権目的のイラク侵攻(実質的に), ロシアの資源囲い込み(天然ガス, チタン)や資源カードによる対欧州強行外交, 中国の資源確保外交の活発化 等々 「なりふり構わず、有限な資源を早く確保したもの勝ち」 の様な行動が目立ってきた.
4.Summary : 1970年3月にスイス法人として設立された民間組織のローマ・クラブの依頼を受けたMIT(マサチュセッツ工科大学)のシステム・ダイナミクス・グループの研究結果を整理したもの.
 ここで、ローマ・クラブとは、天然資源の枯渇, 公害による環境汚染, 発展途上国での人口爆発 等の人類の危機の接近に対して、回避する道を探索することを目的として、1968年4月にローマにて、初会合を開催したもので、現在の構成員は科学者, 経済学者, 経営者 等25ケ国の約70名とのこと.

 本書は名著として、様々な文献に引用されると共に、出版直後は各国でベスト・セラーとなり、その後も、売れ続けている(不幸ながら). 私は古本で購入したが、2002年3月出版で58版を数えている.


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