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「わたしの外国語学習法」 ・・・ 16カ国語の達人 [英語]


わたしの外国語学習法 / ロンブ・カトー
1.My Review Rank : ★★★☆☆ +
2.Published Data : ¥998, 282Page,筑摩書房,’00/03
3.Review Point : 本書は、外国語学習者に勇気を与えてくれる内容で、外国語学習法の古典・名著として有名. しかも、翻訳は、あの 米原万里 氏.
 書名と同じ 「わたしの外国語学習法」の章のみを読んでも良い. その中で、著者の 外国語学習の10の教訓 は以下. 括弧内は私の所感.
 ①継続する
 外国語は毎日学習すること. 時間が無くとも最低10分はやること. 特に朝勉強するのが良い. (毎日継続するには、朝ではないと無理).
 ②気分転換を上手にする
 学習意欲が湧かない場合は、自分に鞭打ったりせず、別の方法を考えること. 本をひとまず置いて、ラジオを聴くとか、教科書の練習問題を止めて、辞書をパラパラめくるとか. (いかに自分をおだて、騙せるか)
 ③文脈の中で覚える
 単語, 熟語, 成句 等 何ものも文脈から引き離して覚えこまないこと. (多読の基本)
 ④有用な成句を覚える
 多くの場合に利用出来る成句を順不同で書き出して覚えること.
 ⑤あらゆる物事を頭の中で訳す
 広告文, ポスターの見出し, 耳に入った他人の会話 等可能な限り様々なものを訳してみること. 頭休めにもなる. (その外国語に興味が有れば難しくない)
 ⑥正しいもののみを覚える
 教師によって正しく直されたもの 或いは、あらかじめ正しいとわかっているもののみをしっかりと覚込むこと.
 ⑦1~3人称、単数で覚える
 成句, 熟語的表現は、1~3人称、単数で書き出して覚える.
 ⑧多方面から攻める
 新聞, ラジオ, 映画, 教科書, 文通, 会話, 講義等々四方八方から同時に襲撃すること. 外国語は砦の様なもの. (飽きないためにも工夫が大切)
 ⑨しゃべるのを恐れぬこと
 誤りを犯すことを恐れず、それを直してくれる様に頼むこと. 誤りを指摘されても、がっかりしないこと. (なかなか難しいが)
 ⑩自信を持つ
 「自分は目標を達成出来る」, 「自分は強力な意志力を持つ」, 「語学的才能を持ち合わせている」 と固く確信すること. (これが一番大切かも)

4.Summary : 著者は、14の欧州系言語と中国語,日本語の計16言語を25年間の間に、殆ど自国を出ることなく習得した.
 著者が上記の10の教訓以外に、本書全体で、外国語学習法の基礎としているのが 「まずは読むこと!」. 読むことにより、その言語のパターンに数多く出会い習得出来る(教訓③にも繋がる).

 文庫本は2000年3月に出版されたが、単行本は1981年9月 刊行のロング・セラー. 米原万里氏は、今年5月に卵巣ガンで亡くなったが(56歳)、その軽妙な語り口は、訳者あとがきにも健在.


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