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「中国大国の虚実」 ・・・ 多角的な切り口 [仕事]


中国大国の虚実 / 日本経済新聞社 編
1.My Review Rank : ★☆☆☆☆ +
2.Published Data : ¥680, 248Page,日本経済新聞社,’06/09
3.Review Point : 日経新聞に連載されていた 「第四の極 中国」 (2005年3月~2006年5月)等を中心に中国関連記事を編集・追記したもの. 中国に関する切り口に一通り触れてある.

 日本, 欧州, 米国に次ぐ、第四の極として、国際社会に関わる中国は、その影響力も巨大となった(世界の全貿易に占める割合は、中国は6.9%で、12.8%の米国に次ぐ第二位となり、5.4%の日本を抜き去った(2005年)).
 それと共にリスクも巨大になっているが、その中でも 今後の「人民元政策」については、特に注目される.
 2005年7月に人民元の切上げが実行されたが、切上げ率は2%と少なく、米国の貿易赤字の1/4を占める対中国の赤字の縮小には焼け石に水. しかし、1985年のプラザ合意で、日本に対し急激な円高を要求した頃とは異なり、米国も身動きが取れない2つのリスクが有る.
①中国の不良債権問題
 人民元の大巾切上げで中国内の輸出産業が傾き、不良債権問題が顕在化し、中国経済が不安定化する. その影響がアジア経済, 世界経済に飛び火する可能性が有る.
②中国保有の米国債
 中国は日本に次ぐ世界第二の米国債保有国となっており、ドル安を強要すれば、米国債の購入量を 減らす或いは、売却するとの行動に移るとドル急落や米長期金利高騰の可能性が有る.

 その他の内容は、米中の覇権争い, 人民元vsドルの通貨盟主争い, 社会資本整備の遅れ, 外交戦略(アジア), 環境と成長との両立 等々.
4.Summary : 巻末の「おわりに」に今後の中国の主な「政治日程」が有る. 党大会は5年毎, 台湾総統選挙は4年毎. 直近のトピックスはやはり、北京五輪と上海万博.
2007年 第17回党大会(秋)
2008年 台湾総統選挙(春), 北京五輪(8月)
2009年 天安門事件20周年(6月), 建国60周年(10月)
2010年 上海万博
2011年 共産党創立90周年(7月)
2012年 第18回党大会, 台湾総統選挙(春)
2013年
2014年
2015年 反ファシスト・抗日戦争勝利70周年(8月)
2016年 台湾総統選挙(春)
2017年 第19回党大会
2018年
2019年 天安門事件30周年(6月), 建国70周年(10月)
2020年 台湾総統選挙(春), 抗日戦争勝利75周年(8月)
2021年 共産党創立百周年(7月)
2022年 第20回党大会
2023年
2024年 有人宇宙船の月面着陸, 台湾総統選挙(春)


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